歯を綺麗にするために知っておきたい3つのポイント
1.歯を汚す原因とは
歯を綺麗にするためには、歯の汚れる原因を把握しておく必要があります。
1-1 飲食物に含まれる色素
お茶やコーヒー、ワインをはじめとしたポリフェノールを豊富に含む飲み物を頻繁に摂取していると歯に色がついてしまいます。
ポリフェノールには種類が数多くあります。たとえば、ブルーベリーやぶどうに含まれるアントシアニン、チョコレートやココアに含まれるカカオマスポリフェノール、ほうれん草などの緑黄色野菜や緑茶に含まれるカテキンなどはポリフェノールの一種です。
ほかにも、歯に色がつきやすいポリフェノールが含まれている食べ物はたくさんあります。
ただし、歯の汚れを防ぎたいからといって栄養バランスの偏った食生活をしては健康を害してしまいます。必要なのは、食後の正しい歯磨きです。
1-2 タバコのヤニ
タバコにはヤニが含まれています。「ヤニ」とは植物性の樹脂の一種でネバネバしていて、歯に一度ついて固まると、なかなか落とす事ができなくなってしまいます。「ヤニ」を漢字変換してみてください。「脂」と変換できるはずです。つまり、ヤニ汚れは油汚れの一種に分類されるのです。台所のあの頑固な汚れと同じだとイメージしていただくと、手ごわいのもお分かり頂けるかなと思います。
タバコの種類によって異なりますが、1本につき5~15mmほどのヤニが含まれています。当然、タバコを吸う本数が多くなるほどヤニの汚れはひどくなります。1日に1~2箱ものタバコを吸っているようなヘビースモーカーの歯は、本来の白さがまったくわからなくなっているほど汚れていることも珍しくありません。
2.歯を綺麗にする正しい歯磨きのポイント
2-1 歯ブラシを正しく動かす
歯の汚れを落とすには、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目や、歯と歯の間にちゃんと届くように当てる必要があります。これは「力を入れて押し付けてください」というわけではありません、力を入れると逆に細かい部分に毛先が入っていかないだけでなく、歯や歯茎を傷つけてしまいます。
歯ブラシはペンを持つように軽く持ち、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で歯にあててください。(歯ブラシを持ってるイラストなど)その状態で、歯ブラシを 5~10mm ほどの幅で細かく動かして歯を 1~2 本ずつ磨いていくのが、正しいブラッシングの方法です。
なんとなく歯ブラシをゴシゴシと動かしているだけだと、歯と歯の間や裏側など、必ずどこか汚れが溜まったままの部分がでてきてしまいます。
2-2 歯垢が残りやすい場所を丁寧に
歯と歯茎の境目や、歯と歯の間などに歯垢がつきやすいので、歯ブラシの毛先が届くように意識して歯を磨きましょう。舌で触ったときにザラザラした感じがするところに歯垢がたまっていると考えられます。
歯茎に対して 45 度の角度で毛先をあてると、歯と歯茎の境目の歯垢を落としやすいでしょう。これを「バス法」と言います。また、前歯などの歯と歯の間を磨くときには、歯ブラシを縦にあてて上下に動かすと、隙間の汚れを落としやすくなります。
虫歯や歯周病の原因となる歯垢は、うがいでは落とすことができません。粘着性があって歯の表面にこびりついているため、歯磨きで取り除く必要があるのです。
歯垢が残りやすい場所をこのように丁寧に磨かないと、虫歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。
2-3 歯磨き粉はつけ過ぎない
歯を綺麗に磨こうと、歯磨き粉をたっぷりつけるのは間違いです。歯磨き粉の量が多いと、歯磨きの最中に口の中が泡だらけになるのでしっかりと磨けなくなってしまいます。歯磨き粉の成分によりスッキリとして磨けたつもりになっても、汚れは残ったままというケースが多いのです。歯磨き粉は、歯ブラシの先に小豆1粒ほどの量をつけるだけで構いません。歯磨き粉の量よりも、正しい歯磨きを長い時間行うことのほうが重要であることを知っておいてください。
2-4 ホワイトニング用の歯磨き粉を使用する
歯磨きの効果を高めるために、ホワイトニング用の歯磨き粉を使うのもよいでしょう。市販のホワイトニング用歯磨き粉には歯の汚れを分解して落とす成分であるポリリン酸ナトリウムやポリエチレングリコールのほか、重質炭酸カルシウムやヒドロキシアパタイトなどの研磨剤が含まれていますから、歯の着色を落とす効果が期待できます。
ただし、研磨剤が入っていますから毎日使用すると歯の表面を傷つけてしまう恐れがあります。週に一度くらいのスペシャルケアとして利用することをおすすめします。また、ホワイトニング用の歯磨き粉を使用していれば必ず歯が白くなるというわけではないので、汚れを落としても白くならない場合は歯医者さんでのホワイトニングを考えてみてはいかがでしょうか。
3.歯を綺麗にするための食事のポイント
3-1 歯の汚れを落とす食べ物がある
歯の汚れを落とすには、繊維質を多く含んだ食べ物がおすすめです。たとえばゴボウやセロリ、するめ、ひじき、切り干し大根などです。このような食べ物をよくかんで食べると、繊維質によって歯についている食べかすや歯垢などの汚れを落とすことができます。
また、歯垢の主成分であるタンパク質を分解するといわれているパパイン酸という成分にも注目です。パパイン酸は、パパイヤをはじめとしてキウイやパイナップルに含まれています。
3-2 歯の色素沈着を防ぐために食べたいもの
リンゴやナシ、トマト、梅などに含まれるリンゴ酸という成分には、歯の色素沈着や黄ばみを抑える働きがあるといわれています。しかし、リンゴ酸にはビタミンCを壊す作用もありますから過剰に摂取するのはやめましょう。
3-3 歯茎を健康に保つ柑橘類
ビタミンCは歯の健康を維持するのに必要な成分で、不足すると歯茎から出血することがあります。ミカンなどの柑橘類に多く含まれていますが、食べ過ぎると歯のエナメル質をやわらかくしてしまいます。1日にひとつを目安にして摂取するとよいでしょう。
3-4 歯を強くしたいならカルシウムを
歯を強くするカルシウムも積極的に摂取しましょう。牛乳やチーズ、小魚などに含まれていますが、日本人の食生活では不足しがちな成分です。また、ビタミンDにはカルシウムを吸収しやすくする働きがあるので、魚やキノコ類もあわせて食べることをおすすめします。
4.タバコのヤニケアが大きなポイント
タバコを吸っているかどうかが歯の美しさを大きく左右します。タバコは歯の美しさだけでなく健康を損なう恐れがあるので、禁煙するとよいでしょう。
4-1 一度ついたヤニは落としにくい
ヤニの性質上、歯につくと簡単には落とせません。歯が黄ばむだけでなく、独特の嫌なにおいや有害物質を放ち続けます。また、タバコを吸うとビタミンCが破壊されてしまい、歯茎にメラニン色素が沈着しやすくなります。歯茎が黒くなるのは、タバコが原因と考えたほうがよいでしょう。
4-2 タバコを吸うと虫歯になりやすい
タバコを吸っている人は、吸っていない人に比べて虫歯のなりやすさが3倍といわれています。タバコを吸うと自律神経に影響を及ぼして、だ液が分泌されにくくなるのです。そのため、口の中の細菌を洗い流す働きが弱まります。
さらに、だ液には初期の虫歯を修復する再石灰化作用があるのですが、その効果も発揮することができなくなるでしょう。こうして、虫歯の原因となる歯垢が溜まり、虫歯が進行していきやすい環境になるというわけです。また、歯の表面にこびりついたヤニは粘着性が高いので、歯垢が通常に比べてくっつきやすくなるのも虫歯になりやすい原因といえるでしょう。
4-3 タバコが原因で歯周病が悪化しやすい
タバコに含まれているニコチンや一酸化炭素の影響により、血流が悪くなり、免疫力も低下します。それにより、歯周病が悪化しやすくなるでしょう。そのうえ歯茎がかたくなるので、歯周病を発症しても出血がみられにくくなります。そのため、歯周病を早期発見できなく、治療を始めるのが遅くなるのも問題とされています。治療を受けたとしても、タバコを吸っていると治療効果が非喫煙者に比べてあらわれにくいともいわれています。
5.まとめ
歯を綺麗にするために気をつけなければならないポイントをおわかりいただけたでしょうか。
正しい歯磨きはもちろん、生活習慣においても歯の美しさを維持するために心がけられることがあるのです。綺麗な歯を手に入れるために、今日から実践してみてはいかがでしょうか。
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